相続時精算課税のメリット・デメリット
相続時精算課税のメリット・デメリットを暦年贈与課税と比較して表すと以下のようになります。
簡単に両者の説明をしますと、
相続時精算課税:
相続の前倒しをする制度で、相続の際には前倒し分を含めて改めて相続税を計算し、前倒しした分との差額分を納税する制度。
暦年贈与課税:
1年間の贈与合計額に課税する制度。年110万円までは無税となります。
相続時精算課税
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| ①相続税の心配ない人は安心して利用できる。 | ①相続時に生産する義務がある。 | 
| ②将来価値が上昇する財産を贈与すると有効に利用できる。 | ②受贈者(贈与財産を受取る者)が先に死亡すると二重課税になる。 | 
| ③収益を産み出す財産を贈与すると有効に利用できる。※1 | ③一旦選択すると相続時までの継続適用となり、途中変更できない。 | 
| ④早期に財産を移転することで、子供の自由意思で財産を活用できる。 | ④年間110万円の基礎控除が使えなくなる。 | 
| ⑤小規模宅地等の特例が適用できない。 | 
暦年贈与課税
| メリット | デメリット | 
|---|---|
| ①3年経過すると相続税と切り離される。 | ①基礎控除が110万円であり、小額である。 | 
| ②多くの相手に贈与が可能。 | ②相続税に比べて、累進課税が重い | 
| ③受贈者が未成年でも可能。 | |
| ④税制改正に対応しやすい。 | 
※1:収益不動産を贈与する際には、敷金返還義務も贈与者から受贈者に移転することにるので注意が必要です。
上にありますように、メリット・デメリットが入り組んでおりますので、選択の際には個々の事情を踏まえて慎重に選ぶ必要があります。
難しくてよく分からないという場合には、当相談室までご相談下さい。
 
  
			





















